おもちゃであそぼ

雑記を書きなぐるチラシの裏。参考にしないでください。

ねずみ色

 こういうことを言うと気分を害する人もいるかもしれないけど、MTBを弄って乗って遊んでた人間からみるとバイクのブレーキはもう少し進化して欲しい気持ちがある。シマノのブレーキなんてめちゃくちゃ賢い作りになってて、エントリーモデルの安物ですら賢い作りになってて組み立て直後のライン内空っぽの状態から始めても15分もあればエア抜きは終わるから、無限にエアが抜けないバイクのラジポンなんて窓から投げ捨てたくなる。

 ただ、自転車用のディスクブレーキってかなり特殊なノウハウが要るらしく、15年ほど前にホンダがMTBダウンヒル競技をやっていた時にブレーキを供給していた曙がそのノウハウを活かしてF1のマクラーレンにブレーキを供給していたのは有名な話である。なんでも、軽くて高速で走るものをしっかりとしたフィードバックを伝えがら止めるというのは相当に難易度が高いらしい。ちなみにホンダのDHバイクは販売する直前までいった(販売者向けの説明会まで開いた)のに急遽参戦中止、販売も取りやめになってしまった。残念な話である。当時、(噂によるとフィーリングがめちゃくちゃ良かった)曙ブレーキも販売されるのか?ってのはかなり注目されていたように記憶している。ちなみに、同時期にbremb〇がMTB向けに左右セットで(確か)15万くらいのブレーキを販売したけど他のメーカーに全く太刀打ち出来ずにあっという間に消えていったな...。

 

 そんなことはさておき、本題に入ります。MTBのブレーキはきちんとセットアップされていれば、バイクや車と違って”常時擦ってる”ような状態にはなりません。というのも、パッドの間に板スプリングが入っていて、それでクリアランスが確保出来るのです。

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これはシマノの対向4ポッドブレーキ用のパッド。銀色のパーツがスプリングです。

 

そういや、バイクのブレーキパーツでこういうのないよな~って思い、作ることにしました。ただ、MTBと同じようなものをステン板で作りたかったのですがDIYだとなかなかハードルが高かったのでピアノ線を加工して焼きを入れることで似たようなものを作ろうというところに落ち着きました。

 

参考にしたのはココ

gungineer.matrix.jp

の記事の中の お手軽ばね製作 を参考にしました

 

早速、試作品で熱処理前後のテンションを確認してみると思ってた以上にバネになってる。

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くるくる巻いて線長稼がなくとも反発を確保できたのでこんなのを作ってみました。ハードリカーを飲みながらペンチ使ってフリーハンドで作ったので精度はお察しですが、一応は機能する塩梅に仕上がりました。

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装着するとこんな感じ

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パッドを押し広げつつ、パッドピンにテンション掛けて脱落防止も担っています。

MTB用のスプリングほど機能的ではありませんが、無いよりはマシになりました。

今後は形状とか工夫したり、他の用途向けのものも作ってノウハウを蓄積していきたいですね。

 

熱処理は上記のTipsを参考にガスコンロを使ってねずみ色になるように行いました。赤色になるほど入れてしまうとダメな感じだったので遠火で炙りながら距離感を掴んでいくのが重要だと思いました。何度か練習すると、何となくそれっぽくなるのですぐにコツがつかめるかと思います。

 

おしまい