おもちゃであそぼ

雑記を書きなぐるチラシの裏。参考にしないでください。

バンパー

 ジムカーナ遊びに必須といってもいいバンパー

 車体保護だけでなくライダーが地面と挟まれて怪我するのを大幅に緩和してくれる。

過去にバンパーと地面の間に太ももが挟まって広範囲が内出血で紅芋カラーになったこともあるけど、スライダーみたいな突起だと骨ごと逝ってたかもしれない。

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 画像のものはワンオフで作ってもらったもの。これはジム界隈で最も普及しているだろうSSBより若干だけど大きめになっている。この理由は、MT07のエンジン構造と密接に関係していて、SSBサイズだと右に倒すとウォーターポンプハウジングが地面に擦り、左に倒すとジェネレーターカバーが擦ってしまう問題があるので、それを回避するためのものだ。当然のことながらトレードオフの関係があって、大きくすると45㎝パイロンの頭をバンパーの下部で引っ掛けやすくなる。特に狭いとこでバンクさせずパイロンに接近するラインを取らざるを得ない時のシチュエーションで顕著となる。ちなみに同じとこで製作されたワンオフバンパーを使う上級選手は転倒時のリスクを承知でより小さくコンパクトに作るようにオーダーしているし、タイムを削り込むなら小さいにこしたことはない。割れ擦れは溶接(最悪交換)で直せばええやって考え。

 このバンパーについてもう少し詳しく紹介すると、加工機の制約でパイプ厚は0.8㎜の仕様(SSBは1.0、PBKが1.2らしい)なので柔い部類になるが、コケた時はいい感じに変形して衝撃を逃がしてくれるので、薄いことが必ずしもデメリットになるとは考えていない。(とはいえ、変形が蓄積すれば交換を余儀なくされるのでコストとトータルでの信頼性の面ではどうなんだろってのはある。うちはダメになったら再製作を依頼する予定)

 あと、よくバンパーでなくスライダーで間に合わせようとする人をちらほら見かけるけども個人的にはそれはオススメできない。スライダーは取付位置が著しく限られる上にコケるたびに激しく樹脂部分が摩耗するので、転倒することが多いジムカーナ用途には適してない。加えて、スライダーの根本にめっちゃ負担がかかるのでマウントにダメージ(最悪エンジン側にクラック)が入る(そもそも立ちコケ程度でも割る人がいる)。多点でとめるバンパーはその点でも有利である。 一方、当然ながらバンパーにはデメリットも多くある。まずはその価格。SSBとかだとMT07用は確か7万くらいするので決して安いものではない。数回転倒したら元取れちゃうと思うけど、それでも初心者が手を出すには躊躇する価格だと思う。正直、ルックス的にもイケてないし、フルカウルだと高価なカウルに穴を開けたり、切ったりする必要もある。バンパーって洗練されたバイクのビジュアルを崩しまくるしで、ルックスを特に重視する人にとってはデメリットはマジで大きい。さらに言えば、剛性を上げてしまうこともデメリットの一つに挙げられ、フィーリングの悪化や曲がらない、挙動が急になるといった症状が出ることがある。MT07も付けた直後は「あっ…」となった。なので、バンパーの固定方法には色んな考え方があり、エンジンハンガー等にあえてがっちり固定せずU字等を使って直接固定を回避することで車体の剛性を上げすぎないように工夫されたものがある。(世間一般では、剛性を上げるパーツがよく持て囃されてる気がするけどね…。)

 

 デメリットを挙げた上で、それでも個人的には経験則に基づいてバンパーの装着をオススメしたい。安全運転系の練習が目的であってもそう。冒頭に書いたようにバイクとライダーの両方にメリットがあるからだ。破損による出費を最小限にし、怪我の回避や緩和はバイクに乗り続ける環境維持で最も重要なことの一つだと思う。イケてないルックスについても心配ご無用。いっぱい走って楽しんでいるといつの間にか無くてはならない存在に思えてくるよ。